とびら、って言うとき動く肋骨の どこまでが夏の入り口
秋深しきれいに割ってメロンパン
きりんきりん 麒麟は首が長くって 見てみたい首が短いきりん
湯豆腐の角をはふはふする平和
秋澄むやあなたの軽い句読点
澄む秋の夜の重力反転機
嘘を吐き難くて秋の水飲んだ
ヘッドフォン外せば流星の音が
嫌われているから天の川でした
百均の皿割りまくる夏の果
身体に峰あるならふくらはぎ晩夏
春霞つぎつぎ狂う鳩時計
泉まで歩いてまぼろしと分かる
ユートピアかもね 雨ばっかり降って あなたの部屋で一生暮らす
初夏と呼んだらうれしそうだった 真冬に建てられる観覧車
泣くような理由がなくて 真冬日の水道管のような涙腺
車窓から月光漏れて 半ページ分だけ明るくなった小説
よはんって君が言い間違えてから よはん どこかへ飛んでくみたい
シャボン玉なら 割ったのに地球かよ
潮風をたどれば海に着くらしく 着かなくたってかまわないけど
胸に碇 そこをはるかな海として 出港しないまま朽ちる船
ゆるやかに 君が進化を語るとき 仙人掌 ゆっくりと花ひらく
青葉闇あなたがわたしに触れるときわたしに落ちてくるいくつもの
詩
俳句
川柳
短歌
アフォリズム
全種類